「インストール - Boost」の版間の差分

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(ページの作成:「== 概要 == Boostは、ピアレビューされた移植可能なC++ソースライブラリを無償で提供している。<br> C++標準ライブラリと親和性のあるライブラリを重視しており、広く有用かつ幅広いソフトウェアで使用できることを意図している。<br> <br> Boostのライセンスは、全てのユーザが最小限の制限でBoostライブラリを使用することを推奨している。<br> <br><br> =…」)
 
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  ./bootstrap.sh --prefix=<Boostのインストールディレクトリ>
  ./bootstrap.sh --prefix=<Boostのインストールディレクトリ>
   
   
  ./b2 headers --build-dir=./build --layout=versioned install
  ./b2 headers --build-dir=./build \  # ビルドディレクトリを指定
              --layout=versioned \  #
              install
  # または
  # または
  ./b2 --build-dir=./build --layout=versioned --toolset=gcc --build-type=complete install
  ./b2 --build-dir=./build --layout=versioned --toolset=gcc --build-type=complete install
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ビルド時のオプションを、以下に示す。<br>
* <code>--layout</code>オプション
** versioned
**: boostバイナリの名前には、Boostのバージョン番号、コンパイラ名とバージョン、エンコードされたビルドプロパティが含まれている。
**: Boostヘッダは、Boostのヘッダディレクトリ内のサブディレクトリにインストールされて、その名前にBoostのバージョン番号が付加される。
*: <br>
** tagged
**: boostバイナリの名前には、variantやthreading等のエンコードされたビルドプロパティが含まれるが、コンパイラ名とバージョン、Boostのバージョンは含まれない。
**: taggedを指定する場合、同じコンパイラを使用して複数のBoostのバリアントをビルドする場合に便利である。
*: <br>
** system
**: Boostバイナリの名前に、Boostのバージョン番号、コンパイラ名とバージョン番号は含まれない。
**: Boostのヘッダは、Boostのヘッダディレクトリに直接インストールされる。
**: systemを指定する場合、配布パッケージを構築するBoostの設計者を対象としている。
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* <code>--build-type</code>オプション
*: 指定した事前定義されたライブラリのバリエーションセットをビルドする。
*: どのバリエーションがビルドされるかは、各ライブラリが何をサポートしているかに依存することに注意する。
*: <br>
** minimal (デフォルト)
**: 最小限のvariantのセットをビルドする。
**: Windowsの場合、デバッグモードとリリースモードの静的マルチスレッドライブラリであり、共有ランタイムを使用する。
**: Linuxの場合、リリースモードの静的および共有マルチスレッドライブラリである。
**: <br>
** complete
**: 可能な全てのバリエーションをビルドする。
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* <code>--toolset</code>オプション
*: ビルドに使用するツールセットを指定する。
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__FORCETOC__
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[[カテゴリ:C++]]
[[カテゴリ:C++]]

2022年1月2日 (日) 17:47時点における版

概要

Boostは、ピアレビューされた移植可能なC++ソースライブラリを無償で提供している。
C++標準ライブラリと親和性のあるライブラリを重視しており、広く有用かつ幅広いソフトウェアで使用できることを意図している。

Boostのライセンスは、全てのユーザが最小限の制限でBoostライブラリを使用することを推奨している。


Boostのインストール

Boostをビルドするため、依存関係のライブラリをインストールする。

sudo zypper install libicu-devel libbz2-devel libzstd-devel


Boostの公式Webサイトにアクセスして、Boostをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf boost_<バージョン>.tar.gz 
cd boost_<バージョン>


Boostをビルドおよびインストールする。

./bootstrap.sh --prefix=<Boostのインストールディレクトリ>

./b2 headers --build-dir=./build \  # ビルドディレクトリを指定
             --layout=versioned  \  # 
             install
# または
./b2 --build-dir=./build --layout=versioned --toolset=gcc --build-type=complete install


ビルド時のオプションを、以下に示す。

  • --layoutオプション
    • versioned
      boostバイナリの名前には、Boostのバージョン番号、コンパイラ名とバージョン、エンコードされたビルドプロパティが含まれている。
      Boostヘッダは、Boostのヘッダディレクトリ内のサブディレクトリにインストールされて、その名前にBoostのバージョン番号が付加される。

    • tagged
      boostバイナリの名前には、variantやthreading等のエンコードされたビルドプロパティが含まれるが、コンパイラ名とバージョン、Boostのバージョンは含まれない。
      taggedを指定する場合、同じコンパイラを使用して複数のBoostのバリアントをビルドする場合に便利である。

    • system
      Boostバイナリの名前に、Boostのバージョン番号、コンパイラ名とバージョン番号は含まれない。
      Boostのヘッダは、Boostのヘッダディレクトリに直接インストールされる。
      systemを指定する場合、配布パッケージを構築するBoostの設計者を対象としている。


  • --build-typeオプション
    指定した事前定義されたライブラリのバリエーションセットをビルドする。
    どのバリエーションがビルドされるかは、各ライブラリが何をサポートしているかに依存することに注意する。

    • minimal (デフォルト)
      最小限のvariantのセットをビルドする。
      Windowsの場合、デバッグモードとリリースモードの静的マルチスレッドライブラリであり、共有ランタイムを使用する。
      Linuxの場合、リリースモードの静的および共有マルチスレッドライブラリである。

    • complete
      可能な全てのバリエーションをビルドする。


  • --toolsetオプション
    ビルドに使用するツールセットを指定する。