「電子回路 - コンパレータ」の版間の差分
(ページの作成:「== 概要 == <br><br> == 741 == ==== LM741 ==== <br> ==== uA741 ==== <br> ==== 温度制御 ==== 以下に示す回路は、周辺の温度が設定値を超えた場合、自動的にDCファンを作動させることにより、発熱する電子機器を冷却することができる。<br> 温度が正常値に戻ると自動的に停止して、DCモータとファンを使用する。<br> <br> サーミスタの特性を利用してDCモータのファン…」) |
(→温度制御) |
||
22行目: | 22行目: | ||
<br> | <br> | ||
オペアンプ 741は電圧コンパレータとして使用しており、DCファンのスイッチングを行う。<br> | オペアンプ 741は電圧コンパレータとして使用しており、DCファンのスイッチングを行う。<br> | ||
反転入力端子は半固定抵抗を通じて調整可能な電圧を受け取り、非反転入力端子は抵抗R1とサーミスタで構成される分圧回路を通じて電圧を受け取る。<br> | |||
したがって、非反転入力端子の電圧はサーミスタの導電率に依存する。<br> | |||
<br> | <br> | ||
温度が正常 (半固定抵抗で設定された抵抗値) | 温度が正常 (半固定抵抗で設定された抵抗値) の場合、反転入力端子は非反転入力端子より高い電圧となるため、オペアンプの出力ピンをHIGHにする。<br> | ||
これは赤色LEDで表示される。<br> | これは赤色LEDで表示される。<br> | ||
<br> | <br> | ||
37行目: | 37行目: | ||
<br> | <br> | ||
ダイオード1N4007は、トランジスタQ1がオフになった時の逆起電力を除去するために必要である。<br> | ダイオード1N4007は、トランジスタQ1がオフになった時の逆起電力を除去するために必要である。<br> | ||
<br> | |||
DCモータと並列にコンデンサ (セラミックまたはフィルムコンデンサ) を接続することを推奨する。<br> | |||
これにより、他の機器への電磁干渉も低減することができる。<br> | |||
<br> | |||
* ノイズ対策 | |||
*: モータのブラシからのスパークノイズを抑制する。 | |||
*: 推奨値 : 0.1[uF] | |||
*: オプションとして、0.01[uF] (高周波ノイズ用) を並列に追加する。 | |||
*: <br> | |||
* サージ電圧の抑制 | |||
*: スイッチング時のサージをさらに抑制する。 | |||
<br> | |||
モータ端子間に直接コンデンサを接続する。<br> | |||
<br> | |||
* コンデンサの選定 | |||
*: 耐圧は、電源電圧の2倍以上 | |||
* 種類 | |||
*: セラミックコンデンサまたはフィルムコンデンサが推奨される。 | |||
*: これは、高周波特性が良好であり自己回復性がある。 | |||
<br><br> | <br><br> | ||
2024年12月15日 (日) 22:27時点における版
概要
741
LM741
uA741
温度制御
以下に示す回路は、周辺の温度が設定値を超えた場合、自動的にDCファンを作動させることにより、発熱する電子機器を冷却することができる。
温度が正常値に戻ると自動的に停止して、DCモータとファンを使用する。
サーミスタの特性を利用してDCモータのファンを駆動する。
サーミスタは温度依存型の抵抗器の一種であり、表面の温度に応じて抵抗値が変化する。
温度特性によって、NTCとPTCの2種類のサーミスタが存在する。
負の温度係数 (NTC) サーミスタは温度が上昇すると抵抗値が減少、正の温度係数 (PTC) サーミスタは温度が上昇すると抵抗値が増加する。
サーミスタはビーズ状の抵抗器であり、10[Ω]から数[kΩ]以上の値がある。
以下に示す回路では、10D-9 NTCサーミスタを使用している。
オペアンプ 741は電圧コンパレータとして使用しており、DCファンのスイッチングを行う。
反転入力端子は半固定抵抗を通じて調整可能な電圧を受け取り、非反転入力端子は抵抗R1とサーミスタで構成される分圧回路を通じて電圧を受け取る。
したがって、非反転入力端子の電圧はサーミスタの導電率に依存する。
温度が正常 (半固定抵抗で設定された抵抗値) の場合、反転入力端子は非反転入力端子より高い電圧となるため、オペアンプの出力ピンをHIGHにする。
これは赤色LEDで表示される。
オペアンプの出力がHIGHの場合、トランジスタQ1のベース電圧が正であるため、トランジスタはオフとなる。
この状態ではDCモータは停止している。
温度が半固定抵抗で設定された抵抗値を超えて上昇する場合、サーミスタの抵抗値が減少して、反転入力端子の電圧が低下する。
その結果、オペアンプの出力がLOWとなり、トランジスタQ1が導通する。
DCモータが作動するっことにより、空気循環を増加させて温度が下がると、ファンは自動的に停止する。
ダイオード1N4007は、トランジスタQ1がオフになった時の逆起電力を除去するために必要である。
DCモータと並列にコンデンサ (セラミックまたはフィルムコンデンサ) を接続することを推奨する。
これにより、他の機器への電磁干渉も低減することができる。
- ノイズ対策
- モータのブラシからのスパークノイズを抑制する。
- 推奨値 : 0.1[uF]
- オプションとして、0.01[uF] (高周波ノイズ用) を並列に追加する。
- サージ電圧の抑制
- スイッチング時のサージをさらに抑制する。
モータ端子間に直接コンデンサを接続する。
- コンデンサの選定
- 耐圧は、電源電圧の2倍以上
- 種類
- セラミックコンデンサまたはフィルムコンデンサが推奨される。
- これは、高周波特性が良好であり自己回復性がある。