IP規格

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概要

IP(International Protection)とは、どのレベルまで防塵と防水について保護できるかを示すものである。

家電製品の防水・防塵性能については、
IEC(InterNational Electrotechnical Commission : 国際電気標準会議)規格であるエンクロージャによる保護等級(IEC 60529)に基づいた規格が世界的に用いられており、
日本においても、JIS規格である電気機械器具の外郭による保護等級(JIS C 0920)がこれに相当するものとして規格化されている。


IP規格

IPとは、IPに続く数字が"防塵性能(固形物に対する保護等級)"と"防水性能(水の侵入に対する保護等級)"を意味する。
IPXとは、防塵性能の評価試験をしていない場合に用いるものである。

例えば、IP67では防塵性能は6級、防水性能は7級ということを表す。
IPX7では、防水性能が7級であることだけを示す。

製品にIPX6 / IPX8と両方の記載がある場合、両方の試験をクリアしている必要があるため、より厳しい条件をクリアした防水性能を持つ。

例えば、IPX8は潜水の条件に適した防水性能、IPX6は暴噴流に対しての防水性能である。
製品によっては、潜水は可能でも、ジェットノズルでの強力な噴流に対しては不可という場合もあり、
双方が記載されている製品の場合は、どちらの基準でも水に対しての保護が確約されていることになる。

それぞれの等級は、下表のように定義されている。

表. 防塵等級

等級 定義
0 特に保護されていない。
1 直径50[mm]を超える固形物(人体の手足等)が内部に侵入しない。
2 直径12.5[mm]を超える固形物(人体の指先等)が内部に侵入しない。
3 直径2.5[mm]を超える固形物が内部に侵入しない。
4 直径1.0[mm]を超える固形物が内部に侵入しない
5 悪影響が生ずる程度の粉塵が内部に侵入しない
6 粉塵が内部に侵入しない


表. 防水等級

等級 定義
0 特に保護されていない。
1 鉛直に落下する水滴を受けても有害な影響がない。
2 鉛直から15度以内の範囲で落下する水滴を受けても有害な影響がない。
3 鉛直から60度以内の範囲で水滴が噴霧状に落下しても有害な影響がない。
4 あらゆる方向から水の飛沫を受けても有害な影響がない。
5 あらゆる方向から噴流水を受けても有害な影響がない。
6 あらゆる方向から強い噴流水を受けても有害な影響がない。
7 一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸けても有害な影響がない。
8 連続的に水中に置いても有害な影響がない。