インストール - PyCharm
概要
PyCharmは、JetBrainsが提供しているマルチプラットホームなPython向けIDEである。
JetBrainsのIDEは、IntelliJ IDEAというJava IDEがベースとなっており、
PyCharmはそのPythonプラグインとして開発されている。
PyCharmには、JS、CSS、HTML等のWeb開発関連のプラグインも付属しているので、フロントエンド開発も同じ環境で開発できる。
PyCharmのインストール
公式サイトからPyCharmをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar -xf pycharm-community-<バージョン>.tar.gz または tar -xf pycharm-professional-<バージョン>.tar.gz
PyCharmの起動
ここでは、ホームディレクトリにPyCharmをインストールしているものとする。
cd pycharm-<バージョン>/bin ./pycharm.sh
PyCharmの設定
行番号と空白文字の表示
[File] - [Settings] - [Editor] - [General] - [Appearance]を選択する。
[Show line numbers]チェックボックスと[Show whitespaces]チェックボックスにチェックを入力する。
Samba上にプロジェクトを置く場合
External file changes sync may be slowを表示させないために、
[File] - [Settings] - [Appearance & Behavior] - [Notifications]から[File Watcher Messages]を[No popup]にする。
ショートカットの作成
デスクトップエントリファイルの作成は、GNOMEやKDE等の共通の設定である。
/home/ユーザ名/.local/applications/org.pycharm-pro-<バージョン>.desktopファイルを作成する。
vi /home/ユーザ名/.local/applications/org.pycharm-pro-<バージョン>.desktop # /home/ユーザ名/.local/applications/org.pycharm-pro-<バージョン>.desktopファイル [Desktop Entry] Type=Application Name=Pycharm Professional 2019.3.1 GenericName=PyCharm Professional Comment=Develop with pleasure Exec="/home/ユーザ名/pycharm_pro_2019.3.1/bin/pycharm.sh" %F Icon=/home/ユーザ名/pycharm_pro_2019.3.1/bin/pycharm.png StartupWMClass=jetbrains-pycharm-pro Terminal=false Categories=Development;IDE;PyCharm;
PyCharmの日本語化
PyCharmは非常に強力なIDEであり、2020/05/01現在、Jetbrains公式の日本語化プラグイン(Japanese Language Packプラグイン)が提供されている。
Japanese Language PackプラグインまたはPleiadesプラグイン(PyCharm 2020.1以降は非推奨)を利用することで、PyCharmを日本語化することができる。
ここでは、PyCharmを日本語化する手順を記載する。
PyCharm 2020.1以降の場合
PyCharm 2020.1以降から、純正のJapanese Language Packプラグインが存在するので、それをインストールする。
Pleiadesは非推奨となった。
- こちらの公式Webサイトから、Japanese Language Packプラグインをダウンロードする。
- ダウンロードしたプラグインファイルを、<PyCharmのインストールディレクトリ>/pluginsディレクトリに配置する。
- PyCharmのメイン画面のメニューバーから、[Settings]または[Preferences] - [Plugins]を選択する。
- [Settings]画面の上側にある歯車ボタンから、[Install Plugin from Disk...]を選択する。
- 上記でダウンロードしたJapanese Language Packプラグインファイルを選択してインストールする。
- インストール完了後、PyCharmを再起動して、正常に日本語化できているか確認する。
PyCharm 2020.1以前の場合
- Pleiadesプライグインのダウンロード
- こちらのWebサイトにアクセスする。
- All in Oneパッケージではなく、Pleiadesプラグイン本体のみをダウンロードする。
- Pleiadesプラグイン・ダウンロードからプラットフォームを選択して、ダウンロードする。
- PyCharmの日本語化
- 上記でダウンロードしたファイルを解凍する。
- 解凍したディレクトリ内のpluginsディレクトリにあるjp.sourceforge.mergedoc.pleiadesを、
PyCharmのインストールディレクトリ(.PyCharmCExxxx.xディレクトリ)にコピーする。 - PyCharmを起動して、適当なプロジェクトを新規作成するか既存のプロジェクトを開く。
PyCharmの起動後、[Help]メニュー - [Edit Custom VM Options]を選択する。
もし、"構成ファイルが存在しませんが新規作成しますか?"メッセージが表示される場合、[Create]ボタンを押下する。
※構成ファイルは、(PyCharmのインストールディレクトリ)/configディレクトリに存在するpycharm64.vmoptionsファイルである。 - 構成ファイルに、以下の2行を末尾に追記する。
-Xverify:none
-javaagent:(PyCharmのインストールディレクトリ)/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar - 構成ファイルを上書き保存する。
- PyCharmを再起動して、日本語化されているか確認する。
リモート開発
まず、リモート先PCにおいて、SSHの設定を行う。
PyCharmでは、OpenSSHキーのRFC4716形式はサポートされていないため、ECDSA形式またはED25519形式で鍵を作成する必要がある。
# ECDSA形式 ssh-keygen -t ecdsa # ED25519形式 ssh-keygen -t ed25519
SSHの設定は、設定 - SSHまたは設定 - SSHの公開鍵認証を参照すること。
- PyCharmの[ファイル]メインメニュー - [設定] - [プロジェクト:〜] - [Pythonインタープリター] - [歯車アイコン] - [追加]を選択する。
- [Pythonインタープリターの追加]画面が開くので、画面左にある[SSHインタープリター]を選択する。
- [Pythonインタープリターの追加]画面右にある[新規サーバー構成]を選択して、サーバー情報(ホスト、ポート、ユーザ名)を指定した後、[次へ]ボタンを押下する。
- 次の画面にて、リモート先PCに接続するための認証を入力する。
パスワードまたは鍵ペア(OpenSSLまたはPuTTY)を選択して、パスワードまたはパスフレーズ(必要な場合)を入力する。
鍵ペア(OpenSSLまたはPuTTY)を選択した場合は、以下の項目を設定する。- 秘密鍵ファイル : 秘密鍵ファイルのフルパス
- パスフレーズ : 秘密鍵にパスフレーズを設定した場合
- 次の画面にて、[Interpreter:]項目から、リモート先PCのPythonインタープリタへのパスを確認する。
- ローカルプロジェクトとサーバ間のパスマッピングを構成する。
これは、[フォルダーの同期:]項目右にある[...]を選択して、ローカルプロジェクトディレクトリへのパスとリモート先PC上のディレクトリへのパスを入力する。 - [プロジェクトファイルをサーバーに自動的にアップロードする]チェックボックスを選択することにより、リモート先PCへのローカルファイル変更時の自動アップロードを有効にすることもできる。
- また、スーパユーザ権限を使用してSSHインタープリターを実行する場合、[このインタープリターを使用してsudoのroot権限でコードを実行する]チェックボックスを選択する。
これは、スーパユーザ権限は、SSHインタープリターを起動する時のみ有効になる。
ファイルのアップロード等は、一般ユーザ権限でリモート先PCにアップロードされる。 - 最後に、[完了]ボタンを押下する。