Linuxコマンド - ファイルの圧縮と解凍

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2022年11月17日 (木) 01:26時点におけるWiki (トーク | 投稿記録)による版 (→‎zip形式)
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概要

ここでは、Linuxでファイルの圧縮、解凍方法を記載する。


tar.gz形式

圧縮

tar zcf  xxxx.tar.gz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>
# または
tar zcvf xxxx.tar.gz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>


解凍

tar xf   xxxx.tar.gz
# または
tar zxvf xxxx.tar.gz



tar.bz2形式

圧縮

tar jcf  xxxx.tar.bz2 <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>
# または
tar jcvf xxxx.tar.bz2 <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>


解凍

tar xf   xxxx.tar.bz2
# または
tar jxvf xxxx.tar.bz2



tar.xz形式

XZ形式とは、LZMA2のデータ圧縮アルゴリズムを採用したデータ圧縮フォーマットおよびその圧縮プログラムである。
圧縮に時間が掛かるが圧縮率は良い。

圧縮

tar Jcf  xxxx.tar.xz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>
# または
tar Jcvf xxxx.tar.xz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>


解凍

tar xf   xxxx.tar.xz
# または
tar Jxvf xxxx.tar.xz



tar.lz形式

LZ形式とは、LZIPのデータ圧縮アルゴリズムを採用したデータ圧縮フォーマットおよびその圧縮プログラムである。
圧縮に時間が掛かるが圧縮率は良い。

tar.lz形式へ圧縮および解凍するには、Lzipをインストールする必要がある。

  • パッケージ管理システムからインストールする場合
    sudo zypper install lzip

  • ソースコードからインストールする場合
    Lzipの公式Webサイトにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
    ダウンロードしたファイルを解凍する。
    tar xf lzip-<バージョン>.tar.lz
    cd lzip-<バージョン>

    ビルド用ディレクトリを作成する。
    mkdir build && cd build

    Lzipをビルドおよびインストールする。
    ../configure --prefix=<Lzipのインストールディレクトリ>
    make -j $(nproc)
    make install

    ~/.profileファイル等に環境変数PATHを追記する。
    vi ~/.profile
    export PATH="/<Lzipのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"


圧縮

tar --lzip -cf  xxxx.tar.lz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>
# または
tar --lzip -cvf xxxx.tar.lz <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>


圧縮(圧縮率を上げる場合)

tar cf xxxx.tar <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>; lzip -9k xxxx.tar


解凍

tar xf   xxxx.tar.lz
# または
tar xvf  xxxx.tar.lz



tar形式

圧縮

tar cf  xxxx.tar <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>
# または
tar cvf xxxx.tar <ファイルのパスまたはディレクトリのパス>


解凍

tar xf  xxxx.tar
# または
tar xvf xxxx.tar



zip形式

圧縮

zip r xxxx.zip ディレクトリ名

解凍

unzip xxxx.zip


Windows上で日本語ファイル名のファイルをzipで圧縮して、Linux上にてunzipコマンドで解凍すると文字化けすることがあるが、
unarで解凍すると文字化けしない。

unar xxxx.zip


表. tarコマンドにおけるオプションの意味

オプション 説明
z gz
c 新しいtarファイルを作る(create)
x 解凍する(extract)
v 圧縮・解凍状況を表示する(verbose)
f 圧縮ファイルを指定する(filename)
j bz2
J xz



7zip

圧縮

7z a <圧縮後のファイル名>.7z <圧縮元のファイル名またはディレクトリ名>

解凍

7z e <圧縮されたファイル名>.7z



Zstandard

Zstandardとは

2016年の8月にMeta社(旧Facebook)がオープンソース化した圧縮アルゴリズムである。
リアルタイム圧縮を重要視しており、圧縮率を維持しながら、高い圧縮速度と伸長速度、使用メモリ量の削減を実現している。

また、辞書を作成することにより、更に圧縮率を高めることが可能である。
多様な言語(Java、Swift、Go、Python等)で実装されている。

Zstandardのインストール

# CentOS
sudo yum install zstd

# SUSE
sudo zypper install zstd libzstd1


圧縮

ファイルを圧縮する。
出力ファイル名は、<ディレクトリ名またはファイル名>.zstとなる。

zstd <ディレクトリ名またはファイル名>


出力ファイル名を指定して圧縮する。

zstd <ディレクトリ名またはファイル名> -o <出力ファイル名>.zst


圧縮レベルを1〜19(デフォルト : 3)で指定して圧縮する。

zstd -11 <ディレクトリ名またはファイル名>


--ultraオプションを付加することにより、圧縮レベルを20以上にすることもできる。(最大圧縮レベル : 22)

zstd --ultra -22 <ディレクトリ名またはファイル名>


ディレクトリ内を再帰的に圧縮する。
Zstandardは圧縮アルゴリズムであるため、ファイルアーカイブ機能は存在しない。

zstd -r <ディレクトリ名またはファイル名>


マルチスレッドを使用して圧縮することにより、処理時間を短縮することもできる。
-Tオプションでは、スレッド数を指定することができる。
-Tオプションの初期値は10を指定することにより、空いているスレッドを全て使用する。

zstd --ultra -22 -T0 <ディレクトリ名またはファイル名>


-oオプションを付加することにより、出力するファイル名を変更することができる。

zstd --ultra -22 -T0 <圧縮元のディレクトリ名またはファイル名> -o <出力するファイル名>


解凍

zstd -d <ディレクトリ名またはファイル名>.zst
# または
unzstd <ディレクトリ名またはファイル名>.zst