設定 - GNOME
概要
GNOME Shellとは、Linuxデスクトップで最も使用されるデスクトップインターフェースの1つである。
GNOME Shellは、2011年に初めてリリースされ、GNOME Shellの拡張機能を含む多くの機能を提供している。
GNOMEの拡張
GNOME拡張機能とは、インターフェースに追加できる機能のことで、
パネルの拡張、パフォーマンスの拡張、クイックアクセスの拡張、生産性の拡張、その他のあらゆる用途のために追加することができる。
GNOMEの拡張機能をインストールする主な方法は、extensions.gnome.orgのWebサイトを経由することになる。
開発者が簡単に拡張機能を公開しているので、ユーザは1クリックで拡張機能をインストールすることができる。
これを実現するためには、以下の2つのものが必要である。
- ブラウザアドオン
- WebサイトがGNOME Shellと通信できるようにするブラウザアドオンをインストールする必要がある。
- ネイティブコネクタ
- Webブラウザからローカルにファイルをインストールできるようにするためには、もう1つのコンポーネントが必要である。
- このコンポーネントをインストールするには、chrome-gnome-shellをインストールする必要がある。
- (パッケージ名にchromeと記載されているが、Firefox等でも動作する)
- 以下のコマンドを実行して、chrome-gnome-shellをインストールする。
CentOS 7 sudo yum install chrome-gnome-shell CentOS 8 sudo dnf install chrome-gnome-shell SUSE sudo zypper install chrome-gnome-shell
上記の2つのコンポーネントをインストールした後、GNOME拡張機能のWebサイトから簡単に拡張機能をインストールすることができる。
テーマの変更(推奨)
この拡張機能は、最初にGNOME Shellインターフェイスにインストールしなければならない拡張機能である。
インストール後にgnome-tweak-toolを実行すると、デスクトップのテーマを変更できるようになる。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/19/user-themes/
Dash to Panel(推奨)
GNOMEトップバーをタスクバーに変換、アイコンや時計を右に移動、現在開いているウィンドウをパネルに追加する等、その他多くの機能を追加することができる。
(同じ機能を提供する他の拡張機能と一緒にインストールしないように注意すること)
インストールのリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1160/dash-to-panel/
インストール後、[Alt] + [F2]キーを同時押下 - [r]キーを入力 - [Enter]キーを押下して、GNOME Shellを再起動すると拡張機能が有効になる。
例えば、縦型パネルを有効にするには、[Tweaks]を起動して、[Extensions] - [Dash to Panel]項目の横にあるアイコンを選択して、
[Panel screen position]項目を[Left]または[Right]に設定する。
Dash to Dock
この拡張機能は、デスクトップ画面の左右にドックを追加する機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/307/dash-to-dock/
Desktop Icons
Desktop Iconsは、デスクトップにアイコンを追加する機能である。
マルチディスプレイのサポート、HiDPI、サムネイルのサポート、デスクトップ上のファイル間のドラッグ&ドロップのサポート等がある。
また、内部化のサポート、シングルクリックモード等、他にも多くの機能がある。
この拡張機能は、GNOME Files(旧Nautilus)を使用している。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1465/desktop-icons
アプリケーションメニュー
この拡張機能は、[アクティビティ]メニューにスタートメニューを追加する機能である。
ダッシュボードや検索機能を使用することなく、インストールされているアプリケーションやカテゴリを閲覧することができる。
この時、[No hot corner]を有効にすべきである。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/6/applications-menu/
Gno Menu
Gno-Menuは、トップパネルにアプリケーションメニューを追加するだけでなく、多くの機能とカスタマイズ性がある。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/608/gnomenu
Window List
この拡張機能は、デスクトップ画面にボトムパネルを追加して、開いているウィンドウ間を簡単に移動できる機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/602/window-list/
TaskBar 2020
TaskBar 2020は、Window Listよりも汎用性の高い拡張機能を持つ。
TaskBar 2020は、ドックのようなウィンドウリストを上または下のバーに表示する。
また、豊富な設定オプションが用意されている。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/2506/taskbar-updated
場所のインジケータ
この拡張機能は、デスクトップ画面左上にアイコンを配置して、簡単にホームディレクトリ等にアクセスすることができる機能である。
また、利用可能なデバイスやネットワークを参照することもできる。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/8/places-status-indicator/
スクリーンショット
この拡張機能は、デスクトップや特定の領域のハードコピーを取得する機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1112/screenshot-tool/
クリップボード
クリップボードマネージャは、システム上で行う全てのコピー&ペースト操作を管理するソフトウェアである。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/779/clipboard-indicator/
Switcher(推奨)
Switcherは、文字を入力することで素早くウィンドウを切り替えることができる。
フェード効果、ワークスペースの表示、パターンマッチングアルゴリズムと順序付け基準の定義等、多くのオプションが設定できる。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/973/switcher
Clock Override(推奨)
GNOME Shellのバーに表示される日付と時間のフォーマットをカスタマイズすることができる。
時計の文字盤やインターネット時間等の豊富なフォーマットを使用して、時間に関する情報を追加することができる。
時計の表示の設定では、以下のフォーマットを指定するとよい。
%Y/%m/%d%n%t%H:%M
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1206/clock-override
Coverflow Alt Tab(推奨)
Coverflow Alt Tabは、[Alt] + [Tab]キーの出力を置き換えるものである。
ウィンドウをカバーフローのように移動する。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/97/coverflow-alt-tab
アクティビティボタンを隠す
Hide Activities Buttonは、トップパネルの左端にあるアクティビティボタンを非表示にする。
アクティビティボタンは、アクティビティ概要を動作するものであるが、キーボードのスーパーキーを使用しても同じ機能が実現できる。
この拡張機能は、アクティビティボタンは無効になるが、ホットコーナーは無効にならない。
ホットコーナーを無効にするには、以下に示す拡張方法をインストールする。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/744/hide-activities-button
ホットコーナーの無効化
この拡張機能は、マウスを左隅に移動するたびにダッシュが起動することを防止する機能(ホットコーナーの無効化)である。
無効化した場合、[アクティビティ]ボタンを押下してもダッシュビューは起動するが、ホットコーナーは無効化される。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/118/no-topleft-hot-corner/
GS Connect(推奨)
GSConnectは、AndroidスマートフォンをGNOMEデスクトップに接続して、通話やデータにアクセスすることができる。
統合するためには、KDE Connect AppをAndroidスマートフォンにインストールする必要がある。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1319/gsconnect
不要な通知の無効化
この拡張機能は、新しいウィンドウを開くたびに"ウィンドウの準備ができました"という通知を削除する機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1236/noannoyance/
リムーバブルドライブメニュー
この拡張機能は、トップバーにアイコンを追加して、現在のリムーバブルドライブのリストを表示する機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/7/removable-drive-menu/
GNOMEバーを画面下部に移動する
この拡張機能は、GNOMEバーを画面下部に移動する機能である。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/949/bottompanel/
Unite
上記の多くの拡張機能を1つの拡張機能だけで行う場合、Unite拡張機能を使用する。
パネルのお気に入りの追加、タイトルバーの削除、パネルの位置の変更等、その他多くの機能がある。
インストールリンク : https://extensions.gnome.org/extension/1287/unite/
GTKテーマ
GTKテーマを変更する。
gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme "<GTKのテーマ名>"
ウィンドウのテーマを変更する。
gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme "<ウインドウのテーマ名>"
GConfシステムは、GNOME 2.x以前のシステムであり、現在では、DConfシステムおよびGSettings
コマンドに置き換えられている。
しかし、いくつかのソフトウェアは、まだGConfシステムを使用している。
GSettings
コマンドは、GSettings APIを通して設定または変更するためのツールであり、DConfシステムをGLibで実装しており、
データをバイナリデータベースに格納する。
また、ウインドウのタイトルバーの色を変更する場合、例えば、Orchis GTK Themeを使用している時は、
~/.local/share/themes/Orchis-grey-dark/gtk-3.0/gtk.cssファイルにある以下の内容を変更する。
/* 変更前 */
.titlebar {
transition: background-color 75ms cubic-bezier(0, 0, 0.2, 1), color 75ms cubic-bezier(0, 0, 0.2, 1);
border-radius: 18px 18px 0 0;
box-shadow: inset 0 -1px rgba(255, 255, 255, 0.12), inset 0 1px rgba(255, 255, 255, 0.1);
background-color: #000000;
color: white;
}
/* 変更後 */
.titlebar {
transition: background-color 75ms cubic-bezier(0, 0, 0.2, 1), color 75ms cubic-bezier(0, 0, 0.2, 1);
border-radius: 18px 18px 0 0;
box-shadow: inset 0 -1px rgba(255, 255, 255, 0.12), inset 0 1px rgba(255, 255, 255, 0.1);
background-color: #5050FF;
color: white;
}
GTK 3 / 4 Theme
- Fluent GTK Theme (推奨)
- GTK+ 3.20以降とMurrine Engineをインストールする必要がある。
- CentOS : gtk-murrine-engine
- SUSE : gtk2-engine-murrine
- https://www.pling.com/p/1477941
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Fluent-gtk
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Fluent-gtk
- Orchis GTK Theme
- https://www.gnome-look.org/p/1357889/
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Orchis
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Orchis
- Prof GNOME Dark
- https://www.gnome-look.org/p/1334194/
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Prof-Gnome-Dark
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Prof-Gnome-Dark
- Nord-GTK
- https://www.gnome-look.org/p/1533617/
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Nord-GTK
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Nord-GTK
- Obsidan 2
- GTK+ 3.22以降をインストールする必要がある。
- https://www.pling.com/p/1173113
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Obsidan
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Obsidan
- BlueSky-GTK Themes
- GTK+ 3.22以降をインストールする必要がある。
- https://www.pling.com/p/1271140
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme BlueSky-GTK
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme BlueSky-GTK
- Bubble
- GNOME Shell 3.14以降、GTK+ 3.14以降、gnome-themes-standard、Murrine Engineをインストールする必要がある。
- CentOS : gnome-themes-standard gtk-murrine-engine
- SUSE : gnome-themes-standard gtk2-engine-murrine
- https://www.pling.com/p/1253999
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Bubble
- gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences theme Bubble
GNOME Shellテーマ
- BlueSky
- https://www.pling.com/p/1315849
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
- Cloudy GnomeShell
- https://www.gnome-look.org/p/1297726/
- 以下にインストール手順を示す。
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.themesディレクトリに配置する。
- または、解凍したディレクトリを、~/.local/share/themesディレクトリに配置する。
メニューのテーマ
Arc
GNOME Shellの拡張機能であるArcは、新しいメニューレイアウトを与える。
Arcは、Dash-to-DockやDash-to-Panel等のシェルの拡張機能とも連携できる。
Arcメニューの主な特徴は、以下の通りである。
- 検索機能
- ユーザによるカスタムショートカット
- タッチ操作に最適化されたレイアウト、Unityスタイルのレイアウト、ダッシュボードスタイルのレイアウト等、17種類のメニュープリセットがある。
- ユーザが選択した色でメニューをテーマ化できる。
- 設定をインポート / エクスポートできる。
- [Super]キーでメニューを呼び出すことができる。
- 標準のメニューを完全に置き換えることができる。
Arcをインストールするには、まず、必要な依存関係のライブラリをインストールする。
sudo zypper install gnome-shell-extensions gnome-menus girepository-1_0 libgirepository-1_0-1
以下のURLにアクセスして、Arcをインストールする。
- GNOME 3.36以降およびGNOME 40以降
- GNOME 3.38以前
アイコンのテーマ
アイコンテーマの設定方法を以下に示す。
- 方法 1
- 解凍したディレクトリを、/usr/share/iconsディレクトリに配置する。
- 次に、以下のコマンドを実行して、アイコンテーマをインストールする。
gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme '<アイコンテーマ名>'
- 方法 2
- 解凍したディレクトリを、~/.iconsディレクトリに配置する。
- 次に、以下のコマンドを実行して、アイコンテーマをインストールする。
gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme '<アイコンテーマ名>'
- 方法 3
- まず、解凍したディレクトリを、~/.local/share/iconsディレクトリに配置する。
- 次に、以下のコマンドを実行して、アイコンテーマをインストールする。
gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme '<アイコンテーマ名>'
- Obsidian
- https://www.pling.com/p/1169579
gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme 'Obsidian'
- Delft
- https://www.pling.com/p/1199881
gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme 'Delft'
カーソルのテーマ
カーソルテーマは、以下のURLに示すVolantes Cursorsを推奨する。
https://www.pling.com/p/1356095
カーソルとカーソルサイズを更新するには、2つの方法がある。
- 変更方法 1
- カーソルのテーマを変更する。
gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme <カーソルのテーマ名>
- カーソルのサイズを変更する。
gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-size <カーソルのサイズ>
- 変更方法 2
- まず、以下のコマンドを実行する。
この時、設定するカーソルの番号を選択する。sudo update-alternatives --config x-cursor-theme
- 設定後、PCを再起動する。
- 次に、dconf-editorをインストールする。
sudo zypper install dconf-tools
- DCconf Editorを起動して、[org.gnome.desktop.interface] - [desktop] - [interface] - [cursor-theme]に移動して、任意のカーソルに設定する。
また、[cursor-size]にて、カーソルサイズを変更することもできる。
ファイルマネージャ
Nautilus
Nautilusの拡張において、主に2つの方法で拡張することができる。
- Nautilus拡張機能
- Nautilusスクリプト
Nautilusスクリプトは、Nautilus拡張機能よりも操作が簡単でPC上で実行可能なスクリプト言語で記述することができる。
Nautilusスクリプトを実行するには、[ファイル] - [スクリプト]を選択して、サブメニューから実行したいNautilusスクリプトを選択する。
特定のファイルに対してNautilusスクリプトを実行する場合は、ファイルにフォーカスを当てて、[ファイル] - [スクリプト]を選択して、サブメニューから実行するスクリプトを選択する。
この時、複数のファイルを選択してNautilusスクリプトを実行することもできる。
また、コンテキストメニューからNautilusスクリプトにアクセスすることもできる。
※注意
Nautilusスクリプトがインストールされていない場合は、スクリプトメニューは表示されない。
Nautilusスクリプトのインストール
Nautilusには、Nautilusスクリプトを保存できる特別なディレクトリ(~/.gnome2/nautilus-scripts)がある。
このディレクトリ内にある全ての実行可能ファイルは、スクリプトメニューに表示される。
Nautilusスクリプトをインストールするには、スクリプトをscriptディレクトリにコピーして、実行権限を付加する。
scriptsディレクトリの内容を表示するには、既にNautilusスクリプトがインストールされている場合は、[ファイル] - [Scripts] - [Open Scripts Folder]を選択する。
Nautilusスクリプトがインストールされていない場合は、ファイルマネージャを使用してscriptsディレクトリに移動する必要がある。
隠しファイルを表示する必要がある場合は、[表示] - [隠しファイルを表示]を選択する。
便利なNautilusスクリプトをダウンロードするには、G-Scriptsの公式Webサイトを利用するとよい。
拡張機能 : Nautilus Terminal
Nautilus Terminalは、Nautilusに組み込まれるターミナルである。
常に、カレントディレクトリで起動する。(別のディレクトリに移動した場合は、自動的にcdコマンドが実行される)
Nautilus Terminalのインストールには、Nautilus 3.xまたはNautilus 40が必要である。
以下に、Nautilus Terminalの機能を示す。
- [F4]キーで、表示 / 非表示を切り替えることができる。(別途、設定可能)
- フォント、背景、テキストの色、ターミナルの位置(ウィンドウの上部または下部)等の設定が可能である。
- コンテクストメニューおよび[Ctrl] + [Shift] + [C]キー / [Ctrl] + [Shift] + [V]キーによるコピー / ペーストに対応している。
- ターミナル上でのファイルのドラッグ&ドロップに対応している。
Nautilus Terminalのインストール手順を以下に示す。
- パッケージ管理システムを使用する場合 (推奨)
- まず、必要なライブラリをインストールする。
dconf-editorは、アプリケーションの設定に必要となるが、将来的には不要になる予定である。sudo zypper install python3-nautilus python3-psutil python3-pip libglib2.0-bin dconf-editor
- Nautilus Terminalが、パッケージ管理システムからインストール可能な場合は、以下のコマンドを実行する。
# CentOS
sudo yum install nautilus-terminal
# SUSE
sudo zypper install nautilus-extension-terminal
- 次に、~/.local/share/nautilus/scripts/Terminalファイルを作成して、以下の内容を記述する。
vi ~/.local/share/nautilus/scripts/Terminal
#!/usr/bin/env bash
gnome-terminal
- 作成したファイルに、実行権限を付加する。
chmod +x ~/.local/share/nautilus/scripts/Terminal
- さらに、~/.config/nautilus/scripts-accelsファイルを作成して、以下の内容を記述する。
vi ~/.config/nautilus/scripts-accels
<Shift>F4 Terminal
- Nautilusを終了して、変更を適用する。
nautilus -q
- まず、必要なライブラリをインストールする。
- Nautilus Terminalをビルドする場合
- まず、Nautilus Terminalのソースコードをダウンロードする。
git clone https://github.com/flozz/nautilus-terminal.git
cd nautilus-terminal
- Nautilus Terminalは、システム全体またはユーザのみにインストールすることができるが、システム全体にインストールすることを推奨する。
- システム全体にインストールする方法 (推奨)
sudo pip3 install .
sudo nautilus-terminal --install-system
- ユーザのみにインストールする方法
pip3 install --user .
python3 -m nautilus_terminal --install-user
- 最後に、Nautilusを終了して、変更を適用する。
nautilus -q
- Nautilus Terminalのアップデート手順を、以下に示す。 (PyPI package)
- システム全体にインストールしている場合
sudo pip3 install --upgrade nautilus_terminal
sudo nautilus-terminal --install-system
- ユーザのみにインストールしている場合
pip3 install --user --upgrade nautilus_terminal
python3 -m nautilus_terminal --install-user
- Nautilus Terminalのアンインストール手順を、以下に示す。
- システム全体にインストールしている場合
sudo nautilus-terminal --uninstall-system
sudo pip3 uninstall nautilus-terminal
- ユーザのみにインストールしている場合
python3 -m nautilus_terminal --uninstall-user
pip3 uninstall nautilus-terminal
- まず、Nautilus Terminalのソースコードをダウンロードする。
Nautilus Terminalの設定方法を、以下に示す。
Nautilus Terminalは、設定用のGUIは存在しないため、DConf Editorを使用して設定する必要がある。
dconf-editor /org/flozz/nautilus-terminal
拡張機能 : ファイルの新規作成
~/Templatesディレクトリが他の名前になっている場合は、以下のコマンドを実行して、ディレクトリ名を検索する。
xdg-user-dir TEMPLATES
ディレクトリ名が不明な場合は、~/.config/user-dirs.dirsファイル内にあるXDG_TEMPLATES_DIR
の値を、以下のように変更する。
XDG_TEMPLATES_DIR="$HOME/Templates"
~/Templatesディレクトリ内に、以下に示すような名前の空のファイルを作成する。
touch 'New Text File.txt' touch 'New Word File.docx' touch 'New Excel Spreadsheet.xlsx'
nano 'New HTML File.html' <!DOCTYPE html>
拡張機能 : ファイルの新規作成(右クリック)
NautilusおよびFilesにおいて、新規ファイルを作成するためのコンテキストメニューを自動で追加するスクリプトである。
この拡張機能は、Nautilus 3.22.3で構築されている。
Nautilus 3.26では、Nautilusがデスクトップアイコンを削除しているため、恐らく動作しない。
インストール手順を、以下に示す。
- 以下に示すURLから拡張機能をダウンロード、または、Not a Bugのリポジトリをクローンする。
- zipファイルの場合、ファイルを解凍する。
- 解凍したファイルに移動して、以下のコマンドを実行する。
このコマンドは、スクリプトがコンテキストメニューに必要なファイルを配置する。./automate.sh
ヘルプが必要な場合やスクリプトの改良に貢献する場合は、
Not a Bug : https://notabug.org/angela/nautilus-right-click-new-file/issues に課題(またはプルリクエスト)を開く。
拡張機能 : スクリプトパック
NautilusとNemoのスクリプトパック(約1000のスクリプトが含まれる)である。
スクリプトパックの一部は、Gnome LookのWebサイトにある様々なパッケージから取得したものである。
全ての依存関係のライブラリがインストールされている場合、全てのスクリプトが動作する。
以下に示すWebサイトにアクセスして、スクリプトパックをダウンロードする。
https://www.gnome-look.org/p/1007602/
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf The Ultimate Nemo Scripts Pack*.tar.gz
以下に示すディレクトリに、スクリプトをコピーする。
# Nautilus ~/.gnome2/nautilus-scriptsディレクトリ # Nemo ~/.gnome2/nemo-scriptsディレクトリ
以下のコマンドを実行して、再帰的に<ユーザ名>に変更することもできる。
find . -type f -exec sed -i s/'home/$USER'/'home/<ユーザ名>'/g {}. +
拡張機能 : Copy Path / Name
https://www.gnome-look.org/p/1297647/
まず、必要な依存関係のライブラリをインストールする。
sudo yum install nautilus-python python3-gobject sudo zypper install nautilus-python python3-gobject
Copy Path / Name拡張機能をダウンロードする。
git clone https://github.com/chr314/nautilus-copy-path.git cd nautilus-copy-path
Copy Path / Name拡張機能をインストールする。
make install
Nautilusを再起動する。
nautilus -q
Copy Path / Name拡張機能をアンインストールする場合、以下のコマンドを実行する。
cd <Copy Path / Name拡張機能のインストールディレクトリ> make uninstall nautilus -q
Copy Path / Name拡張機能の設定例を、以下に示す。
// config.json
{
"items": {
"path": true,
"uri": true,
"name": true
},
"selections": {
"clipboard": true,
"primary": true
},
"language": "auto",
"separator": ", "
}
Thunar(推奨)
Thunarをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo zypper install thunar
Nemo
Nemoをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo zypper install nemo
PCManFM
PCManFMをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo zypper install pcmanfm
Caja
Cajaをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo zypper install caja
Polo
まず、依存関係のライブラリをインストールする。
sudo zypper install libgee-0_8-2 libvte-2_91-0 p7zip-full
次に、PoloのGithubにアクセスして、Poloをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルにおいて、以下のコマンドを実行する。
sudo sh ./polo*amd64.run