シェルスクリプトの基礎 - 変数

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概要



変数の定義と参照

変数へ値を代入する時は$を付けず、変数を参照するときは$を付ける。

 #!/bin/sh
 
 name=Michael        # 変数の定義
 echo Hello $name    # 変数の参照
 echo "Hello $name"  # ダブルクォーテーションは変数を展開する
 echo 'Hello $name'  # シングルクォーテーションは変数を展開しない


# 出力
Hello Michael
Hello Michael
Hello $name


未定義の変数を参照すると、空文字列と同様に扱われる。(エラーにはならない)

 #!/bin/sh
 
 echo "Hello $name !"


# 出力
Hello  !



定数

以下のように実行すると、指定した変数や関数に対する代入、unsetができなくなる。

 readonly var      # 変数varをreadonlyにする
 readonly -a arr   # 配列arrをreadonlyにする
 readonly -f func  # 関数funcをreadonlyにする


以下のように、変数の定義と同時にreadonlyを指定することも可能である。

 readonly USERNAME="Mike"


以下の例では、変数MAX_SIZEを100で初期化した後、200という値を代入しようとしている。
変数MAX_SIZEは定数化されているので、代入しようとした場合はエラーになる。

 #!/bin/bash
 
 readonly MAX_SIZE=100
 MAX_SIZE=200


# 出力
./sample.sh: 行 4: MAX_SIZE: 読み取り専用の変数です



変数の値の確認

test[ ... ]で使用できる演算子には、以下のようなものがある。

  • -z 文字列
    文字列の長さが0の場合に真
  • -n 文字列
    文字列の長さが0でない場合に真


変数名にダブルクォーテーションを付けて値を展開して、上記の演算子でその文字列の長さをチェックすることにより、
変数に値が代入されている(または、代入されていない)ことを確認することができる。

変数に値が代入されていることを確認する

以下の例では、変数NAMEの値がセットされているか調べている。

 #!/bin/bash
 
 if [ -n "$NAME" ]; then
    echo $NAME
 fi


変数に値が代入されていないことを確認する

以下の例では、変数NAMEの値がセットされていないか調べている。

 #!/bin/bash
 
 if [ -z "$NAME" ]; then
    echo 'NAME is not set'
 fi


# 出力
NAME is not set



数値の演算

加算 / 減算

変数の値に対して、加算および減算を行うには以下のように記述する。

 #!/bin/bash
 
 val=100
 let val=$val+200
 echo $val

または

 #!/bin/bash
 
 val=100
 val=$(($val+200))
 echo $val


# 出力
300


ランダムな数値の取得

Bashのシェル変数$RANDOMを参照すると、0~32767の範囲のランダムな整数を取得することができる。

 #!/bin/bash
 
 echo $RANDOM


# 出力
27591


文字列の連結

複数の変数を連結するには、以下のように続けて記述する。

 #!/bin/sh
 
 STR1="Shell script"
 STR2="is intersting!"
 
 STR=$STR1$STR2
 
 echo $STR


また、以下のように変数を{}で括る。

 #!/bin/sh
 
 STR1="Shell script"
 STR="${STR1} is intersting!!"
 
 echo $STR