13,009
回編集
(→エラー関連) |
|||
| 224行目: | 224行目: | ||
<br> | <br> | ||
特に、解決方法1〜2の方法で解決することが多い。<br> | 特に、解決方法1〜2の方法で解決することが多い。<br> | ||
<br> | |||
==== ファームウェアの復元 ==== | |||
===== Arudino UNO R4 WiFi ===== | |||
Arduino UNO R4 WiFiにはUSB-シリアル通信を処理するESP32-S3チップが搭載されている。<br> | |||
このチップのファームウェアは、Arduino IDEまたはArduino Cloudを使用してアップグレードできるが、アップグレード後のファームウェアが正常に動作しない場合がある。<br> | |||
<br> | |||
この時、espflashツールを使用してファームウェアを復元することができる。<br> | |||
<br> | |||
これは、以下に示すような症状が起きている場合に有効である。<br> | |||
* Arudino UNO R4 WiFiが、Arduino IDEまたはArduino Cloudの[ボード情報の取得]を選択すると、汎用のESP32ボード (例: ESP32-S3-Box) として検出される。 | |||
* Arudino UNO R4 WiFiが、Arduino IDEまたはArduino Cloudの[ボード情報の取得]を選択すると、データUSBケーブルでコンピュータに接続されているにもかかわらず、どのボードとしても検出されない。 | |||
<br> | |||
まず、Arduino UNO R4 WiFiにある6ピンヘッダのGNDピンとDownloadピンを短絡 (ショート) させる必要がある。<br> | |||
# Arduino UNO R4 WiFiと不要なUSBデバイスをPCから外す。 | |||
# Arduino UNO R4 WiFi上で、USB type Cコネクタの隣にある6ピンヘッダのGNDピンとDownloadピンを探す。 | |||
#: <br> | |||
# GNDピンとDownloadピンを短絡させる。<br>これは、2つのピンの間にメス-メス ジャンパワイヤを使用して接続することを推奨する。 | |||
# メス-メス ジャンパワイヤが持っていない場合は、先の尖った導電性の物体 (オス-オス ジャンパワイヤの一端等) を使用して、両方のピンに接触するように配置することもできる。 | |||
# 短絡させた状態で、Arduino UNO R4 WiFiをPCに接続する。 | |||
# 新しいデバイスが接続されたというメッセージが表示される場合は、接続を許可する。 | |||
<br> | |||
次に、[https://github.com/arduino/uno-r4-wifi-usb-bridge/releases espflashツールのGithub]にアクセスして、espflashツールをダウンロードする。<br> | |||
ダウンロードしたファイルを解凍する。<br> | |||
unzip unor4wifi-update-linux.zip | |||
cd unor4wifi-update-linux | |||
<br> | |||
espflashツールを実行してファームウェアを復元する。<br> | |||
./bin/espflash write-bin -b 115200 0x0 firmware/UNOR4-WIFI-S3-*.bin | |||
<br> | |||
復元前において、以下に示すようなプロンプトが表示される。<br> | |||
この時、キーボードの[N]キーを押下する。<br> | |||
? Remember this serial port for future use? (y/n) > | |||
訳: 今後の使用のために、このシリアルポートを記憶しておきますか? (y/n) | |||
<br> | |||
ファームウェアの復元に成功した後、Arudino UNO R4 WiFiをPCから外す。<br> | |||
次に、GNDピンとDownloadピンのジャンパワイヤ (短絡用) を外す。<br> | |||
<br> | |||
Arudino UNO R4 WiFiをPCに再度接続する。<br> | |||
Arduino IDE等から[ボード情報の取得]を選択して、"Arudino UNO R4 WiFi"と表示されているかどうかを確認する。<br> | |||
<br> | |||
<u>※注意</u><br> | |||
<u>Linux上でespflashツールを実行する時、以下に示すようなエラーが出力される場合がある。</u><br> | |||
<u>これは、システムにインストールされているGLIBCのバージョンが古いためである。</u><br> | |||
./bin/espflash: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.33' not found (required by ./bin/espflash) | |||
./bin/espflash: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.32' not found (required by ./bin/espflash) | |||
./bin/espflash: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.34' not found (required by ./bin/espflash) | |||
<br> | |||
この時、[[インストール - GLIBC]]のページを参照して、エラーで出力されているバージョン以降のGLIBCを別途インストールする。<br> | |||
インストールしたGLIBCをラッピングして、espflashツールを実行する。<br> | |||
# 別途インストールしたGLIBCをラッピングして、espflashツールを実行する場合 | |||
export GLIBC_DIR="<GLIBCのインストールディレクトリ>" | |||
$GLIBC_DIR/lib/ld-linux-x86-64.so.2 \ | |||
--library-path $GLIBC_DIR/lib64:$GLIBC_DIR/lib:/usr/lib64:/usr/lib:/lib64:/lib \ | |||
./bin/espflash write-bin -b 115200 0x0 firmware/UNOR4-WIFI-S3-*.bin | |||
<br><br> | <br><br> | ||