「シェルスクリプトの基礎 - 配列」の版間の差分
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通常の配列は、<code>declare -a <配列名></code>と記述する。通常の変数は、<code>declare <変数名></code>とする。<br> | |||
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連想配列の値は、<code>連想配列名[キー]=値<code>と記述する。 | |||
例えば、連想配列arrayにおいて、キーhogeに値10を代入する場合、<code>array["hoge"]=10</code>と記述する。 | |||
引用符""を省略して、<code>array[hoge]=10</code>と記述してもよい。 | |||
値の参照は、通常の配列と同様に<code>${array["hoge"]}</code>と記述する。ここでも、引用符""は省略できる。 | |||
for ~ in」で配列の値を全て参照したい場合も、通常の配列同様、「for 変数名 in ${配列名[@]}」のようにします。 | |||
全てのキーの値を参照したい場合は、配列名の前に「!」記号を付けて、「for 変数名 in ${!配列名[@]}」のようにします。 | |||
以下のサンプルスクリプト(arraytest)では、連想配列「exam」を定義し、suzuki、tanaka、yamamotoの点数を保存しています。そして、1つ目のfor文では全員の点数を順次表示し、2つ目のfor文では全員の名前と点数(キーと値)を表示しています。なお、サンプルスクリプトでは、suzukiが連想配列のキーであることを分かりやすくするために、キーに引用符を使用しています。 | |||
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#!/bin/sh | |||
declare -A array | |||
array["hoge"]=10 | |||
array["piyo"]=20 | |||
array["fuga"]=30 | |||
for e in ${exam[@]} | |||
do | |||
echo $e | |||
done | |||
for k in ${!exam[@]} | |||
do | |||
echo "key : $k" | |||
echo "value: ${exam[$k]}" | |||
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2020年11月17日 (火) 16:55時点における版
概要
シェルスクリプトにおいて、配列を使用する方法を記載する。
配列の定義
配列を定義するには、以下のように記述する。
array[0]=a
array[1]=b
array[2]=c
または、以下のように記述する。
array=(a b c)
配列の基本
以下の例では、0〜3番目(2番目を除く)までの要素の配列を定義した後、各要素と配列全体を出力している。
#!/bin/sh
array[0]=a
array[1]=b
array[3]=d
# 0番目の要素を参照する
echo "$array"
# 1番目の要素を参照する
echo "$array[1]"
# 2番目の要素は存在しないので空文字となる
echo "$array[2]"
# 3番目の要素を参照する
echo "$array[3]"
# 全要素を参照する
echo "$array[@]"
# 出力
a
b
d
a b d
配列の要素の追加
配列に要素を追加する場合、新たな添字を指定して値を代入する。
また、配列に配列を追加する場合、+=を使用して配列名+=(値 値 値...)のように記述する。
#!/bin/bash
array=(a b c d)
# 配列arrayの4番目の要素に代入
array[4]=e
# 配列arrayの末尾に要素を代入
array+=(f g)
# 配列arrayの末尾に要素を代入(ただし、添字が0から1ずつ値が存在する場合のみ可能)
array[${#array[@]}]=h
for i in ${!array[@]}
do
echo $i ${array[$i]}
done
# 出力
a
b
c
d
e
f
g
h
配列の要素の削除
以下の例では、配列を定義した後、unsetコマンドにより0番目の要素を削除している。
#!/bin/sh
array[0]=a
array[1]=b
unset array[0]
echo "$array[@]"
# 出力
b
配列の表示
配列の要素数を表示するには、${#変数名[@]}を使用する。
#!/bin/sh
array=(a b c d)
echo "${#array[@]}"
# 出力
4
配列と繰り返し
以下の例では、括弧()を使用して配列を定義した後、for文を使用して配列の要素を出力している。
#!/bin/sh
array=(a b c d)
for e in $array[@]
do
echo "element = $e"
done
# 出力
element = a
element = b
element = c
element = d
また、以下のように記述することもできる。
#!/bin/sh
array=(a b c d)
for ((i=0; i<${#array[@]}; i++))
do
echo "element = $array[i]"
done
# 出力
element = a
element = b
element = c
element = d
連想配列
連想配列の定義は、declare -A <配列名>と記述する。
例えば、連想配列arrayを定義する場合は、declare -A arrayと記述する。
通常の配列は、declare -a <配列名>と記述する。通常の変数は、declare <変数名>とする。
連想配列の値は、連想配列名[キー]=値と記述する。
例えば、連想配列arrayにおいて、キーhogeに値10を代入する場合、array["hoge"]=10と記述する。
引用符""を省略して、array[hoge]=10と記述してもよい。
値の参照は、通常の配列と同様に${array["hoge"]}と記述する。ここでも、引用符""は省略できる。
for ~ in」で配列の値を全て参照したい場合も、通常の配列同様、「for 変数名 in ${配列名[@]}」のようにします。
全てのキーの値を参照したい場合は、配列名の前に「!」記号を付けて、「for 変数名 in ${!配列名[@]}」のようにします。
以下のサンプルスクリプト(arraytest)では、連想配列「exam」を定義し、suzuki、tanaka、yamamotoの点数を保存しています。そして、1つ目のfor文では全員の点数を順次表示し、2つ目のfor文では全員の名前と点数(キーと値)を表示しています。なお、サンプルスクリプトでは、suzukiが連想配列のキーであることを分かりやすくするために、キーに引用符を使用しています。
<syntaxhighlight lang="sh">
#!/bin/sh
declare -A array
array["hoge"]=10
array["piyo"]=20
array["fuga"]=30
for e in ${exam[@]}
do
echo $e
done
for k in ${!exam[@]}
do
echo "key : $k"
echo "value: ${exam[$k]}"
done