「インストール - Clam AntiVirus」の版間の差分

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== 概要 ==
Clam AntiVirus(Clam AV)は、オープンソースのクロスプラットフォームのウイルス対策ソフトであり、<br>
ウイルスを含む様々な種類の悪意のあるソフトウェアを検出できるツールキットである。<br>
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Clam AntiVirusにおける最も一般的な使い方は、メールサーバ上でのサーバサイドメールウイルススキャナである。<br>
また、Clam AntiVirusには、コマンドラインスキャナ、データベースの自動更新機能、アンチウィルスエンジン上で動作するスケーラブルなマルチスレッドデーモン等が含まれている。<br>
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メールゲートウェイのスキャンソフトとして広く使用されており、<br>
Clam AntiVirusには、マルチスレッドのスキャナデーモン、オンデマンドのファイルスキャン用のコマンドラインユーティリティ、自動シグネチャアップデートが含まれている。<br>
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== Clam AntiVirusのインストール ==
== Clam AntiVirusのインストール ==
==== パッケージ管理システムからインストール ====
==== パッケージ管理システムからインストール ====

2021年5月15日 (土) 19:04時点における版

概要

Clam AntiVirus(Clam AV)は、オープンソースのクロスプラットフォームのウイルス対策ソフトであり、
ウイルスを含む様々な種類の悪意のあるソフトウェアを検出できるツールキットである。

Clam AntiVirusにおける最も一般的な使い方は、メールサーバ上でのサーバサイドメールウイルススキャナである。
また、Clam AntiVirusには、コマンドラインスキャナ、データベースの自動更新機能、アンチウィルスエンジン上で動作するスケーラブルなマルチスレッドデーモン等が含まれている。

メールゲートウェイのスキャンソフトとして広く使用されており、
Clam AntiVirusには、マルチスレッドのスキャナデーモン、オンデマンドのファイルスキャン用のコマンドラインユーティリティ、自動シグネチャアップデートが含まれている。


Clam AntiVirusのインストール

パッケージ管理システムからインストール

以下のコマンドを入力して、Clam AntiVirusをインストールする。

# CentOS
sudo yum --enablerepo=epel install clamav clamav-update    # Clam AntiVirusをEPELからインストール

# SUSE
sudo zypper install pcre-devel clamav clamav-database clamav-nodb clamz


Clam AntiVirusのインストール完了後、Clam AntiVirusの設定ファイルを以下のように編集する。

sudo sed -i -e "s/^Example/#Example/" /etc/freshclam.conf  # Exampleから始まる行をコメントアウト


次に、Clam AntiVirusのウイルスデータベースの自動更新を実施しないようにするため、FRESHCLAM_DELAY項目をdisabled-warnに設定する。

sudo vi /etc/sysconfig/freshclam


# /etc/sysconfig/freshclamファイル

FRESHCLAM_DELAY=disabled-warn


ソースコードからインストール

Clam AntiVirusのビルドに必要な依存関係のライブラリをインストールする。

# CentOS
sudo yum install libcurl-devel libjson-c-devel libmilter1_0 libxml2-devel pcre-devel pcre2-devel

# SUSE
sudo zypper install libcurl-devel libjson-c-devel libmilter1_0 libxml2-devel pcre-devel pcre2-devel


Clam AntiVirusの公式Webサイトにアクセスして、Clam AntiVirusのソースコードをダウンロードする。

ダウンロードしたClam AntiVirusを解凍して、ビルド向けディレクトリを作成する。

tar xf clamav-<バージョン名>.tar.gz

cd clamav-<バージョン名>
mkdir build && cd build


Clam AntiVirusをビルドおよびインストールする。

../configure --prefix=<Clam AntiVirusのインストールディレクトリ>
make -j $(nproc)
make install



ウイルスのパターンファイルの更新

Clam AntiVirusのウイルスの定義を更新する。

sudo freshclam



ウイルススキャンの実行

動作確認として、ウイルススキャンを実行する。

sudo clamscan --infected --remove --recursive /home

# スキャン結果
----------- SCAN SUMMARY -----------
Known viruses: 3575245
Engine version: 0.98.4
Scanned directories: 2
Scanned files: 3
Infected files: 0
Data scanned: 0.00 MB
Data read: 0.00 MB (ratio 0.00:1)
Time: 10.369 sec (0 m 10 s)


また、無害ウイルスを使用したウイルススキャンを試すこともできる。
お試しの無害ウィルスをダウンロードする。

sudo curl -O http://www.eicar.org/download/eicar.com


ウイルススキャンを実行する。

sudo clamscan --infected --remove --recursive .

# スキャン結果
./eicar.com: Eicar-Test-Signature FOUND
./eicar.com: Removed.     # 無害ウィルスが検出された
----------- SCAN SUMMARY -----------
Known viruses: 3575245
Engine version: 0.98.4
Scanned directories: 3
Scanned files: 10
Infected files: 1
Data scanned: 0.00 MB
Data read: 256.57 MB (ratio 0.00:1)
Time: 10.307 sec (0 m 10 s)