「Qtの基礎 - ウインドウ」の版間の差分

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  StatusBar->removeWidget(&bar);
  StatusBar->removeWidget(&bar);
</syntaxhighlight>
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== タブオーダーの設定 ==
タブオーダーを無効化するには、ウインドウにある全てのウィジェットのタブオーダーを自分自身にする。<br>
<syntaxhighlight lang="c++">
QList<QWidget *>widgets = findChildren<QWidget *>();
foreach(QWidget *widget, widgets)
{
    widget->setTabOrder(widget, widget);
}
  </syntaxhighlight>
  </syntaxhighlight>
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2021年3月10日 (水) 21:45時点における版

概要

Qtにおいて、ウィンドウのメニューバー、ツールバー、ステータスバーの作成手順を記載する。


メニュー

サブメニュー名の&の直後の文字列がニーモニックとして使用される。

下図の"File"はQMenuクラス、"Open"はQActionクラスである。

Qt Basic Window 1.jpg


"Open"の右側にあるアイコンを選択するとサブメニューを入力できる。
サブメニューを入力すると、その親メニュー(上図では、"Open")はQMenuクラスに変更される。

追加したアクションは、Qt Designer画面下にある[アクションエディタ]ペインに表示される。

Qt Basic Window 2.jpg



ツールバー

ここでは、ツールバーのアイコン(24x24のpng形式が標準)を作成したとする。

リソースファイルの作成

[ファイル] - [ファイル/プロジェクトの新規作成] - 画面左の[ファイルとクラス] - [Qt] - [Qt リソースファイル]を選択する。
Qtのリソースディレクトリ名をResource、ディレクトリパスはプロジェクト直下とする。

リソースエディタを開く

Qtのメイン画面左にあるプロジェクトツリーの[Resources]直下に、リソースファイル(.qrc)が表示されるので、
リソースファイルを右クリックして、[エディタで開く]を選択する。

※注意
リソースファイルの新規作成時は、自動的にリソースエディタが開く。

新規登録

以下に、リソースファイルが空の場合の登録手順を示す。

  1. まず、リソースエディタを開いて、[Add Prefix]ボタンを押下する。
    または、プロジェクトツリーにあるリソースファイルを右クリックして、[プレフィックスの追加...]を選択する。
  2. プレフィックス名に/(スラッシュ)を入力する。
  3. 次に、[Add Files]ボタンを押下する。
  4. ファイル選択ダイアログ画面にて、リソースファイルを選択する。([Ctrl] + [A]キーで全選択できる)


※注意
プロジェクトツリーにあるリソースファイルを右クリックして、[既存ファイルの追加...]を選択する場合、既定のプレフィックスが作成される。
また、プレフィックスには任意の文字列を指定することができる。

追加登録

以下に、リソースを追加する手順を示す。

  1. まず、リソースエディタを開いて、プレフィックスの行を選択する。
    または、プロジェクトツリーにあるプレフィックス名を右クリックして、[既存のファイルの追加...]を選択する。
  2. [Add Files]ボタンを押下する。
  3. ファイル選択ダイアログ画面にて、リソースファイルを選択する。([Ctrl] + [A]キーで全選択できる)


※注意
プロジェクトツリーのプレフィックス(/)を右クリックして、[既存のファイルを追加]を選択して登録することもできる。

リソースの削除

以下に、リソースを削除する手順を示す。

  1. 削除するリソースの行を選択する。
  2. [削除]ボタンを押下して、ファイルの削除画面を表示する。
  3. ファイル名を確認して、[OK]ボタンを押下する。


※注意
[Delete file permanently]にチェックを入力して削除する場合、ファイルの実体も削除される。
プロジェクトツリーで削除するリソースを右クリックして、[Remove...]を選択して削除することもできる。

リソースの保存

メニューを選択してリソースファイルを上書き保存する。
[ファイル] - [<リソースファイル名>の保存]


リソースをテキストエディタで編集する

テキストエディタを使用すると、リソースファイルの内容を直接変更することができる。

プロジェクトツリーのリソースファイル(.qrc)を右クリックして、[テキストエディタで開く]を選択する。

 // リソースのテキストエディタでの編集例
 <RCC>
    <qresource prefix="/">
       <file>images/drag.png</file>
       <file>images/flower.png</file>
       <file>images/photo.png</file>
    </qresource>
 </RCC>


※注意
テキストエディタでファイルパスの設定を削除しても、ファイルの実体が削除されることはない。


リソースの使用例

リソース名の文字列の取得

プロジェクトツリーのプレフィックスの下にリソース名が表示されている。

リソース名を右クリックして、[パス ":~" をコピー]を選択する。

使用例 1

ソフトウェアのタイトルバーのアイコンとして使用する。

 // プロジェクトディレクトリ直下のimagesディレクトリ内にあるflower.pngファイル
 setWindowIcon(QIcon(":/images/flower.png"));


使用例 2

ラベルにセットして、画像として表示する。

 // プロジェクトディレクトリ直下のimagesディレクトリ内にあるphoto.pngファイル
 std::unique_ptr<QLabel> pLabel = std::make_unique<QLabel>();
 pLabel->setPixmap(QPixmap(":/images/photo.png"));


使用例 3

ドラッグ&ドロップにおいて、ドラッグ中の画像として使用する。

 // プロジェクトディレクトリ直下のimagesディレクトリ内にあるdrag.pngファイル
 std::unique_ptr<QDrag> pDrag = std::make_unique<QDrag>(this);
 qDrag->setPixmap(QPixmap(":/images/drag.png"));


使用例 3

サブメニューにアイコンを割り当てる手順を示す。

  1. Qt Designer画面下のアクションエディタを右クリックして、[編集...]を選択する。
  2. [アクションを編集]画面が開くので、[アイコン(I):]項目の[...]ボタンを押下してリソースに登録した画像ファイルを選択する。
    または、[▼]ボタンを押下して、[ファイルを選択...]から画像ファイルを選択することもできる。
  3. アクションエディタにて、アクションの左側に選択したアイコンが表示される。


使用例 4

ツールバーにアイコンを割り当てる手順を示す。

  1. ツールバーの追加は、Qt Designerに表示しているウィンドウを右クリックして、[ツールバーを追加]を選択する。
  2. ツールバーの追加後、アクションエディタから任意のアクションをツールバーへ、ドラッグ&ドロップする。



ステータスバー

ウインドウまたはダイアログにおいて、ステータスバーを表示する。

 #include <QStatusBar>
 
 QStatusBar StatusBar;
 StatusBar->showMessage(tr("ステータスを表示中..."));


ステータスバーにプログレスバーを表示する場合、以下のように記述する。

 #include <QStatusBar>
 
 QStatusBar StatusBar;
 QProgressBar bar;
 StatusBar->addWidget(&bar);
 
 bar.setMinimum(0);
 bar.setMaximum(100);
 for(int i = 0; i < 100; i++)
 {
    bar.setValue(i);
    // 以下に処理を記述
    // ...
 }
 
 StatusBar->removeWidget(&bar);



タブオーダーの設定

タブオーダーを無効化するには、ウインドウにある全てのウィジェットのタブオーダーを自分自身にする。

 QList<QWidget *>widgets = findChildren<QWidget *>();
 
 foreach(QWidget *widget, widgets)
 {
    widget->setTabOrder(widget, widget);
 }