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(ページの作成:「== 概要 == <br><br> == 概念データモデル == 概念データモデルは、<u>対象業務の現実の世界</u>を対象としており、<br> 「データにはどのような意味があるのか?」という視点から、意味的な集まりを見いだすことでグループ化、およびグループ間の関連付けを行い、概念データモデルを作成する。<br> <br> 実際には、ユーザからの要求や既存システムの画…」) |
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ER図では、「意味的な集まり」を「エンティティ」と呼び、「グループ間の関連付け」を「リレーションシップ」と呼ぶ。<br> | ER図では、「意味的な集まり」を「エンティティ」と呼び、「グループ間の関連付け」を「リレーションシップ」と呼ぶ。<br> | ||
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== 論理データモデル == | |||
論理データモデルは、概念データモデルで洗い出したデータ項目の内、ユーザにシステム化を期待される範囲でコンピュータに記憶される永続的なデータを対象としたデータモデルである。<br> | |||
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論理データモデルには、4つのデータモデルタイプ (階層型、ネットワーク型、リレーショナル型、オブジェクト型) がある。<br> | |||
データ構造を最も表現しやすいタイプに当てはめて論理データモデルを作成する。<br> | |||
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<u>ER図は、この論理データモデルのリレーショナル型である。</u><br> | |||
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一般的に、データベースの実装方式がリレーショナルデータベースであることを前提として、論理データモデルのタイプにリレーショナル型を選択している。 (※備考を参照)<br> | |||
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リレーショナル型の表記には、ER図を使用する。<br> | |||
論理データモデルを作成する場合は、<u>リソース系エンティティ</u>および<u>イベント系エンティティ</u>の切り出し、それらのリレーションシップを整理する。<br> | |||
また、エンティティ内に詳細な属性を定義して、コード設計により体系化する。<br> | |||
さらに、概念ER図とは異なり、データがコンピュータに蓄積されることを考慮するため、システム的に重複や無駄の無いデータ管理を実現するため、<u>正規化</u>を行う。<br> | |||
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以下に、論理データモデルの作成における重要な事柄を示す。<br> | |||
* システム化の範囲において、コンピュータに記憶される永続的なデータを対象とする。 | |||
* 概念ER図のエンティティを、<u>リソース系エンティティ</u>と<u>イベント系エンティティ</u>に切り出す。 | |||
* システム的に重複や無駄の無いデータ管理を実現するため、<u>正規化</u>を行う。 | |||
* 論理データモデルは、ER図で表す。 | |||
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※備考 | |||
論理データモデルはデータベースの実装方式とは独立している。<br> | |||
論理データモデルをリレーショナル型で作成することと、データベースの実装方式としてリレーショナルデータベースを採用することは等価ではない。<br> | |||
あくまでも、論理データモデルのデータ構造の表現形式の1つとしてリレーショナル型があり、論理データモデルは実装方式には依存せず、独立した関係にある。 | |||
しかし、現実的には論理データモデルのタイプにデータベースの実装方式を一致させることは設計において非常に効率が良く、一般的に行われている。 | |||
例えば、論理データモデルのリレーショナル型の表記に使われるER図は、リレーショナルデータベースの実装にマッピングしやすい。 (エンティティ → テーブル、リレーションシップ → リレーションシップ) | |||
設計フェイズにおいて、一貫してER図を使用することにより、見通しの良いモデリングを行うことができる。 | |||
要件としてデータベースの実装方式がリレーショナルデータベースであることがあらかじめ判明している場合は、あえて論理データモデルのタイプに階層型やネットワーク型を採用することはない。 | |||
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