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<br><br> | <br><br> | ||
== MPL(Mozilla Public License) == | == MPL (Mozilla Public License) ライセンス == | ||
==== MPL 2.0ライセンス ==== | |||
MPL 2.0は、オープンソースソフトウェアのためのライセンスである。<br> | |||
Mozilla Foundationにより作成されて、2012年に公開された。<br> | |||
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* | MPL 2.0の主な特徴として、コピーレフト条項の緩和が挙げられる。<br> | ||
* | これにより、MPLでライセンスされたコードをプロプライエタリなソフトウェアと組み合わせて使用することが可能になる。<br> | ||
ただし、MPLでライセンスされた部分については、ソースコードを公開する必要がある。<br> | |||
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また、商用利用を許可しており、特許権の明示的な付与も含んでいる。<br> | |||
これにより、ライセンス利用者は、コントリビュータが所有する特許をそのソフトウェアの使用に関して無償で利用できる。<br> | |||
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<u>LGPLライセンスと同様、動的ライブラリをリンクして使用する場合、MPLライセンスが適用されない。</u><br> | |||
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* コピーレフト条項 | |||
*: MPL 2.0は「ファイルレベルのコピーレフト」を採用している。(ファイル単位でのライセンス適用を許可している) | |||
*: これは、MPLでライセンスされたファイルの変更部分のみをMPLで公開する必要があるが、プロジェクト全体をMPLにする必要がないことを意味する。 | |||
*: 例えば、プロジェクトに新規ファイルを追加する場合は、異なるライセンスを選択することができる。 | |||
* 特許ライセンス | |||
*: * MPL 2.0は特許に関する明示的な条項を含んでおり、 | |||
*: コントリビュータからのソフトウェアに関連する特許の使用権をユーザに自動的に付与する。 | |||
* 配布条件 | |||
*: ソースコードを利用可能にする必要がある。 | |||
*: ライセンスのコピーを含める必要がある。(オリジナルのライセンス条項を維持する) | |||
*: 著作権表示を保持する必要がある。 | |||
* ソースコードの変更 | |||
*: 変更を加えた場合、その旨を明確に示す必要がある。(変更内容を明確に示す必要がある) | |||
*: また、変更を加えた部分はMPLライセンスで公開する。 | |||
* 商標の扱い | |||
*: ライセンスは商標権を付与しない。 | |||
* 保証の否認と責任の制限 | |||
*: ソフトウェアは現状のまま提供され、法律で許される範囲で保証は否認される。 | |||
* 互換性 | |||
*: MPL 2.0は、Apache License 2.0やGPL 3.0等、他の主要なオープンソースライセンスとの互換性も考慮されている。 | |||
*: これにより、異なるライセンスのコードを組み合わせて使用することが可能である。 | |||
* 複数ライセンス | |||
*: MPLでライセンスされたコードを他のライセンスの下で再ライセンスすることが可能である。 | |||
* 寄稿者の定義 | |||
*: コードを変更または追加した人を「寄稿者」として定義しており、その権利と責任を明確にしている。 | |||
* 準拠法 | |||
*: 特定の準拠法は指定されていないが、ライセンスの解釈に関する紛争解決のメカニズムが含まれている。 | |||
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MPLライセンスは、LGPLライセンスとBSDライセンスの中間のような条件となっている。<br> | MPLライセンスは、LGPLライセンスとBSDライセンスの中間のような条件となっている。<br> | ||