「C Sharpの基礎 - シリアル通信」の版間の差分

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実務では、デバッグツールやシリアルモニターを活用して、通信の動作を確認することも重要である。<br>
実務では、デバッグツールやシリアルモニターを活用して、通信の動作を確認することも重要である。<br>
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== フロー制御 ==
ソフトウェアフロー制御 (XON / XOFF) およびハードウェアフロー制御 (RTS / CTS) は、シリアル通信におけるデータの流れを管理するための重要な方法である。<br>
これらの制御方式は、送信側と受信側のデバイス間でデータの転送速度を調整して、データの損失を防ぐために使用される。<br>
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これらの制御方式の選択は、通信の速度、信頼性の要求、ハードウェアの制約、コスト等の要因によって決まる。<br>
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高速で信頼性の高い通信が必要な場合は、ハードウェアフロー制御が適している。<br>
一方、既存のシステムでの簡単な実装やコスト削減が重要な場合は、ソフトウェアフロー制御が選択されることがある。<br>
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応用例として、モデム通信やプリンタとコンピュータ間の通信等でこれらのフロー制御方式が使用されている。<br>
また、産業用機器や医療機器等、データの正確さが極めて重要な分野でも、これらのフロー制御方式が重要な役割を果たしている。<br>
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フロー制御の選択と実装は、システムの要件や制約を十分に考慮して行う必要がある。<br>
適切なフロー制御を使用することにより、データの損失を防ぎ、通信の信頼性を向上させることができる。<br>
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==== ソフトウェアフロー制御 ====
ソフトウェアフロー制御 (XON / XOFF) は、特別な制御文字を使用してデータの流れを制御する。<br>
XON (伝送再開) と XOFF (伝送停止) という2つの制御文字が使用される。<br>
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受信側のバッファがほぼ一杯になる時、XOFF信号を送信して送信側にデータの送信を一時停止するよう指示する。<br>
バッファに余裕ができた時、XON信号を送って送信再開を伝える。<br>
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この方法は追加のハードウェアを必要としないため、コスト効率が良く、既存のシステムに容易に実装できるというメリットがある。<br>
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しかし、バイナリデータを送信する場合、制御文字と実際のデータが混同される可能性があるため注意が必要である。<br>
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==== ハードウェアフロー制御 ====
ハードウェアフロー制御 (RTS / CTS) は、追加の信号線を使用してデータの流れを制御する。<br>
RTS (送信要求) と CTS (送信可) という2つの信号が使用される。<br>
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送信側デバイスは、RTS信号を送信して、データを送信する準備ができたことを伝える。<br>
受信側デバイスは、データを受信する準備ができている時にCTS信号を送り返す。<br>
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この方法は追加のハードウェア (信号線) を必要とするが、ソフトウェアフロー制御よりも信頼性が高く、高速な通信に適している。<br>
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また、バイナリデータの送信時にも問題が生じにくいというメリットがある。<br>
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